博多町家ふるさと館”へ戻ると、建物前の通り沿いに等間隔に並べられた和紙の筒の中にろうそくの火が灯っていてほのかな明かりがきれいでした。
博多町家ふるさと館は明治・大正期を中心に博多の暮らしを紹介している施設です。



壁にいくつかある穴をのぞくと、のぞきからくりでした。
当時の博多の町の様子などを瓦版 を持った人の解説に沿って仕掛けで絵が変化するのですが、軽妙な解説と色鮮やかで楽しく 、きれいな絵。その絵も動いたりしますし、人々の声も聞こえてきたりと臨場感もあって楽しめました。

壁にかけられた昔の電話を取ってみると博多弁が聞かれる博多弁講座だったり、博多祇園山笠の映像とともに歴史とその勇壮な祭りの様子を感じることができるシアター、博多の歴史年表、現在と今の福岡を並べて比較展示しているところなどもありました。

  博多祇園山笠の模型や、福を願って古くから続く行事“博多松囃子”の様子も動きと音声で楽しめました。

博多松囃子は馬に乗った三福神が稚児行列とともに練り歩く、ゴールデンウィークに博多どんたくとして行われているものだそうです。

きーまま様と見入っていて「ここって撮影はダメなのかな」という話になったので、受付に行って聞いてみると「どんどん撮影されて構いません」という返事。撮影はダメだろうなと思っていたところにかえってきた意外な返事に2人で思わず笑い、撮影を始めました。



その先へ足を進めると、ふるさとの風景の中で遊ぶ子供たちと、ふるさとの言葉を合わせた光のオブジェが広がる“あかり絵の世界”展が行われていました。

薄暗い場所に置かれたいろいろなオブジェにはそれぞれ違うやわらかい灯りがともり、その灯りの中に浮かび上がった子供たちの表情やなつかしい光景に和みました。
ひとつひとつのオブジェには博多弁のタイトルがついていたのですが、きーまま様にはやはりわからない言葉が多く、私が隣で解説しました(笑)
   作品名:とーりんしゃい とーりんしゃい
博多弁は「通りなさい 通りなさい」という意味ですが、この場合は童謡の“とおりゃんせ”のことではとも思えます。
     作品名:ねぇねぇ つぎ どげんなると
「ねぇねぇ つぎはどうなるの」 一生懸命に童話の桃太郎を聞いている子供達の様子が伝わってくるようです。



 作品名:みてんしゃい じょうずかろ?
「見て見て 上手でしょう?」
一生懸命練習してできるようになったお手玉を見せて、ほめ言葉を待っている子供の表情がなんともかわいく、姪がいる私には姪たちの顔が浮かんでくるようでほほえましかったです。


この他にもほんのりとした灯りに浮かぶ、いろいろな表情の子供達の人形などがあり、写真を撮りながら一つ一つのぞき込むようにして見て回りましたが、とても気持ちが和むようないい時間でした。